2008年06月17日
日本の在り方を問い直す 塩川正十郎氏スピーチ
6月8日ライオンズクラブ334複合地区年次大会で、塩川正十郎氏のスピーチに大いに感動しましたので、ここに要旨をお伝えします。
(日本のマスコミ・学者に甘えの構造が目立つ)
議員を辞めて、アメリカに出かけ「日本の在り方を見直す機会」に恵まれたとのこと。アメリカでは中国の軍事力を非常に厳しく考えている。それに対して日本のマスコミ・学者は日米安保を不動との前提で考えている。中国の太平洋艦隊司令官は太平洋の安全保障を中国からハワイまでは中国が、ハワイからアメリカ本土はアメリカが分担すべきと主張している。経済力もあり、人工衛星を打ち落とすまでの技術力を持つ中国へ、アメリカが時の流れと認め得ざるを得ないとなれば、日本の安全保障は考え直さなければならない。
特に、資源小国である日本にとって、尖閣諸島・与那国島から沖ノ鳥島・南鳥島に広がる太平洋の海底に眠る資源(天然ガスの成分メタンがシャーベット状になったメタンハイトレートなど)開発が出来れば資源大国になる国益を守る資源戦略は譲れない。領土拡大という旧時代的機運から脱することがない中国姿勢に、「世界の中央に立する国が中国で他国は朝貢国でるべし」の自国中心主義から世界の一国家であることの自覚を求める。
(ガソリン高騰が生む過剰流動資金)
OECDの平均成長率2-3%、BRECs・中近東の平均成長率は6-7%で年々外貨保有が進み、その過剰流動資金がガソリン始め市場価格の不安定要素となっている。また、その資金が資源開発に進んでも日本始め資源小国であるOECD諸国が困る。そこで、その金を使い道には地球環境保全のために、日本の環境技術を活用することがお互いの安全・環境保全に役立つことを期待したい。
(日本は民主国家でない)
敗戦後の復興モデルから脱しきれない日本の課題は「政治理念・統治システムが近代化を図れない」事である。官尊民卑から抜けきらない。何事にもプラン(P)・ドゥ(D)・シー(C)がある、民主政治ではPは民間が行い、Dが官であることが基本である。Dを官・企業・ボランティアが担い、国民がPとCを担うべきである。安倍内閣は法案は95%官僚提出の官僚指導政治であり、外国から見れば「日本はいまだ民主主義国家ではない」と判断されている。
(統治能力の低い地方行政)
行政を管理する機関が会計検査院であるが、1400名と小規模であり、その活動は各行政が法令に遵守しているかを見るだけで、行政効率・有効性は判断外である。本来、中央政府は軍事・安全・租税・環境保全を担い、後は地方自治体が担うべきである。そこで問題は「地方行政能力レベルが担えるか」であります。国は市町村合併を進めましたが、400-500までにならないと地方分権は成立しない。指定官職とお茶くみとの給料差が余り無いとういう矛盾を抱えたままでは、行政官能力の育成はできず、責任を取らない・前例踏襲・数字だけにこだわる弊害を変革することは出来ない。
(日本をどうしょうかの論議に求める)
日本はこれからは新しい需要を創り、風力・太陽熱を活用が求められる。社会の活性化をリードするためには資金の調達・国の財政健全化が図れなければ、何の施策も実現しない。当然、増税で対処しなければならない。
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Posted by 税理士の星野 at 06:30│Comments(0)