2007年10月27日

電子政府  オンライン化95%でも利用率は?

電子政府  オンライン化95%でも利用率は?



 26日は、さいたま新副都心合同庁舎での「第3回関東電子政府推進協議会」に出席しました。小さな政府実現は行政コストを税として負担する国民の願いであります。民間では国際化の中で生き残るために「乾いた雑巾をなお、搾る」思いでコスト削減をしております。一方官の動きは民のレベルからは遠い存在に映ります。諸官庁は国民に親しまれ、信頼される存在でなければ、社保庁のごとく消滅させられる事実を直視して欲しい。


(部分最適は全体最適でない)

 95%の行政手続きはオンライン(電子)化されたが、その利用率は15%と低位であります(統計のマジックとの異論有り)。この協議会がスタートして3年、当初の制度設計が不適切であつたことは事実であります。縦割り行政の弊害で、同じ省庁であっても部局が違えば、基本ソフトが違い、再度パソコンの立ち上げなければ利用できない事実も報告されています。行政と利用者を結び、改善を求めるこの協議会の存在は貴重で、自費でも多くの協議会の場を設け、早期に国民の利便向上という社会的課題に対処すべきと総務省担当官に願った。


(税理士会と他の士業)

 国税電子申告は電子政府のモデル事業で、2010年に利用率50%達成に向け、国税・税理士会・税務関係団体が結束を深め、利用率を高めております。取組の温度差は地域会に利用率の格差が出ていています。それより他士業(司法書士・社会保険労務士・行政書士)は今だ苦戦中で、一部の利用に留まっております。


(電子化の効果は)

 総務省からの資料によれば、行政における電子政府の効果は、

1,年間約5,000万時間以上の業務処理時間の削減
2,約一万人の定員合理化
3,年間約1,000億円以上の情報システムの運用経費の削減

と報告されています。これは2010年の利用率50%達成時ではなく、80%達成時見込みとのこと、もっとも利用率の高い国税システムにおいて、顕著な成果を上げなければ、行政全体的な成果は期待できないと危機感を強くしました。



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Posted by 税理士の星野 at 09:13│Comments(0)
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