2009年02月04日

原点 祖父の起業の地

原点 祖父の起業の地



 先日、私は松本巾上の地を訪れました。巾上とは田川(河川名)によって土砂が堆積と浸食によって階段状になった集落名であります。


(犀川通船)

 この巾上にはかって犀川通船船着場があり、天保年間より松本城下と善光寺平を結ぶ水路が開かれ、物流の大動脈でありました。明治35年国鉄篠ノ井線が開通しその勢いは衰え、昭和12年国道犀川線開通により、その歴史的使命を終えています。


(祖父の働いた地)

 私の祖父は、生坂村できざみタバコの製造卸を営んでいましたが、日清戦争以後戦費徴収のためのタバコ専売公社制移行で、製造卸の道は閉ざされ、家族をともない裸一貫で生坂の地よりこの巾上で働き始めました。貧しさの中で、妻を亡くし、乳飲み子を抱えながら苦闘したのがこの女鳥羽川と田川の合流点の船着場でありました。
 持ち前の頑張りで、荷物の積み降ろしに従事し、ついには通船会社のオーナーとなり、T型フォードを買い求め、トラック運送業を興しました。


(起業の地)

 祖父は時代の流れを感じることなく山深い里で家業のタバコ製造卸を営んでいましたが、ある日突然国の方針転換で廃業に追い込まれたことに懲り、世の中の動きを知るべく政治にアンテナを張る様になりました。今はおだやかな川の流れを百数十年前、祖父は再起を賭けて何を考え一生懸命汗を流していたかと思うと、感無量、私にも時の流れに立ち向かう勇気が湧いてきました。


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Posted by 税理士の星野 at 06:20│Comments(0)
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